インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア / Interview with the Vampire (film)

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インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア / Interview with the Vampire (film)
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「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」ヴァンパイアは強く美しく後悔せず

若き日のブラット・ピットとトム・クルーズが主演!
美男子たちが繰り広げる美しくも残虐なヴァンパイアの半生を描いた、ゴシック・ホラー映画です。
原作はアン・ライスの小説「夜明けのヴァンパイア」。
ヴァンパイアといえば血を吸う怪物ですが、貴族的な見た目から「耽美的」、トワイライトシリーズから「愛」などのイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
この作品はまさに「耽美的で愛に生きるヴァンパイア」を表現した作品になっています。またそれだけでなく、不死の命に対する絶望、時代に置いていかれることへの悩み、長い人生の果てで憂いを帯びる雰囲気、そんな彼らの繊細さが見どころです。
"血と肉はあるが人間ではない 人間でなくなって200年だ”。
自らをヴァンパイアと名乗り闇の人生を告白する主人公・ルイを演じるのはブレイク前のブラット・ピット。彼は何故ヴァンパイアになったのか、そして200年の間に何が起きたかをインタビュアーに語っていきます。
悪夢の始まりは、共に生きていた少女・クローディア(キルスティン・ダンスト)とレスタト(トム・クルーズ)との三角関係のもつれでした。レスタトのルイに対する同性愛的愛情、ルイのクローディアに対する父性的愛情、クローディアのルイに対する恋人的愛情。ヴァンパイアとして人生を謳歌したいレスタト、人間を殺したくないルイ、大人になれないことに不満を抱くクローディア。
三人の思惑がもつれ合い、結果的にレスタトの元を去って二人で生きていくことを決めたルイとクローディア。そこに新たなヴァンパイア達が出現し、追い詰められていく二人。そして、ルイにとって悲しい事件が起き、不死の命を一人で生きていくことに決めるのです。
怪物であったはずのヴァンパイアも、まるで人間のような葛藤や愛情を持ち合わせ苦悩しているところは、共感はせずとも惹きつけられるものがあります。
また、普段のワイルドな役柄からは想像もつかない不自然なほどの白塗りと血管メイクのブラピ、激やせして金髪のトム、そんな別人の二人の貴重な共演も楽しめると思います!