Undertale / アンダーテイル

Undertale / アンダーテイル

『Undertale』とはToby Foxが開発し、公式サイトおよびsteamで販売されているコンピューターRPGである。
「誰も死ぬ必要のないRPG」とも呼ばれ、遭遇した敵はすべて、必ずしも倒す必要がないことがこの作品の大きな特徴である。
シナリオ、システム、キャラクター、音楽が高く評価され、多くの人気を獲得した。

mizukinaoのレビュー・評価・感想

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Undertale / アンダーテイル
8

貴方の選択で変わる世界

主人公は、かつて人間との戦争に負けたモンスターたちが封印された「地底の世界」に迷い込んでしまった人間だ。この人間を操作し、再び地上に帰るために地底の世界を冒険するというストーリーである。
モンスターたちは地上に出たいと思っている者が大半で、自分たちを地底に閉じ込めている封印を解くためには人間の「タマシイ」が必要なのだという。
そのような背景があるため、主人公のタマシイを奪おうと襲いかかってくる者もいる。

このゲーム最大の特徴は、そうして襲い来るモンスターを生かすか殺すかという選択が出来ることである。
道中に出現する雑魚モンスターはもちろんのこと、ストーリーに大きく関わるメインキャラクターでさえ殺害することができるのだ。
全員と仲良くなって見るもよし、普通のRPGと同じようにモンスターを狩り、「EXP」を稼いで「LV」を上げるもよし。全てはプレイヤーに委ねられる。
モンスターを生かす/殺すことで変化する部分もあるので、それを回収するために様々な分岐を試したくなるという、ゲーマー魂をくすぐる部分もある…。

こういった、「ゲーム内に用意されているからには様々な分岐を試してみたい!」と思ってしまうようなプレイヤーにはまさにぴったりのゲームだ。
海外産で元は英語の作品だが、作者は様々な日本製のゲームからヒントを得てこのゲームを作っており、翻訳も質が良いため日本人でも楽しめるだろう。
どんな選択をするかによって変わる場面はあるが、基本的に1周5、6時間程度でクリア出来るお手軽さも魅力である。人によっては短すぎる、という不満はあるかもしれないが、短いプレイ時間の中にたくさんの要素が詰め込まれており、ハマることが出来れば何周もしてしまうだろう。

ゲームに使われているのは平仮名・片仮名と簡単な漢字程度で、語彙も簡単なものばかりであり、昔ながらの古き良きRPGといった趣だ。
英語でしか通用しない文化・ダジャレ等は全て日本人に通用する内容に修正されている。
時折原文の良さがなくなっているように感じる箇所もたるため翻訳については賛否両論だが、日本語だけでプレイする分にはまったく問題ない。
英語の知識があれば原文と日本語版の違いを比較して楽しむこともできるだろう。

最初はPCゲームだったが、PS4、PSVita、Nintendo Switchにも移植されておりPCを持っていなくても遊ぶことが出来る。
世界的人気を誇る名作に是非触れてみてはいかがだろうか。