ロケットマン / Rocketman

ロケットマン / Rocketman

『ロケットマン』とは2019年にイギリス・アメリカ合作で製作された伝記・ミュージカル映画である。グラミー賞を5度受賞した世界的ミュージシャン、エルトン・ジョンの自伝的映画。「Your Song」や「Rocket Man」など数々の名曲で知られるエルトン・ジョンが並外れた音楽の才能でスターとなる一方、その裏では様々な困難や苦悩を抱えていた半生が描かれている。製作総指揮にエルトン本人が携わり、エルトン役を演じるタロン・エガートンは歌声を披露している。

go-1007502096666587997103のレビュー・評価・感想

ロケットマン / Rocketman
10

栄光と挫折と勇気

エルトン・ジョンの半生を、キングマンやSING!で大活躍のタロン・エジャトン主演でお送りする自伝ムービー。世界的に有名なスターアーティストのエルトンの幼少期から、あの名曲の作成秘話まで、一つのアルバムを聴いているかのように話が進んでいく。そして、なんと言っても主演のタロン・エジャトンの歌唱力、表現力が素晴らしい。幼い頃から、厳格な父と自由な母の間で育ち、悲しい思いを幾度としていた。その時に支えてくれていたのは、祖母で、エルトンの才能を見出す。その後彼は、ピアノを軸に活動し、パブやバンドで生活をしていた。自分の恋愛の対象が同性である事に気づくも、内気なエルトンはその事を誰にも言えずにいた。何かが欠けている状態で過ごす日々。そしてアーティストを目指す彼が、出会ったのが、共に名曲を生み出すバーニーであった。彼と共に曲を作り、またたく間にスターロードをかけ抜けていくのである。薬物やアルコール、セックス依存症に加え、癇癪持ちで”エルトン・ジョン”として生きる彼が一つずつ自分の殻を脱いでいった時に、本当のスターロードが始まる。この映画は、音楽好きな方にもおすすめですが、何より何処かに孤独を感じる、誰にも愛されていないかもしれない。そんな自分の弱い部分を真正面から受け止めてくれるような映画です。