夢に向かって…Go!プリンセスプリキュア
プリキュアシリーズ12作目の作品です。
「プリンセス」を夢見る主人公が全寮制の学園に入学するところから物語が始まります。
これまでのシリーズと違い、コミカルな描写はやや控えめ、簡略化されたギャグ顔もほぼ主人公のみ、言葉遣いも自然で丁寧と全体を通して上品な仕上がりです。
モチーフがお姫様なので、画面はとても華やかです。
ストーリー自体は少しお姉さん向けかなと思います。
全体を通してのキーワードは「夢」で、敵は漠然とした「悪いヤツ」ではなく夢という光に必ず立ちはだかる不安や恐れ、夢への扉が閉じてしまう「絶望」を体現しています。
周りがいい感じに協力してくれてそうこうしてるうちにいい感じに解決した、よかったよかった、ではなく、彼女たち自身も自分のやりたいこと、周囲の期待、努力と才能…と、まっすぐ夢に向かうことの難しさを知り、絶望し、それを乗り越えて「強く、やさしく、美しく」成長していく姿を小さな子供にもわかりやすいように描かれているので、大人が見てもはっとするようなストーリが多いです。
もちろん毎度こだわりの詰まった変身シーン、キャラクターごとにデザインされたレースの縁取り、OPにどんどん追加されるカット、EDのCGも今作から大幅にレベルアップし、子供向けとは思えないくらいの美しさも必見です。