37.5℃の涙

4cyuriannのレビュー・評価・感想

37.5℃の涙
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病児保育に焦点を当てた心が温まる漫画

この漫画は病児保育に焦点を当てられた他にはあまり見ない漫画です。2015年には連佛美沙子さんが主演でドラマ化もされています。主人公は新人保育士の杉崎桃子です。
この漫画のポイントはやはり病児保育がテーマであること。病児保育を知らない人にも伝わるような内容であるのに加えて、仕事をしている親とその子供について描かれています。そういう部分では社会派と漫画であると言うこともできるかもしれません。
桃子の病児保育を通して、寂しい思いをしてしまっている子供とその親の問題が解決していくところはとても心が温かくなります。日本は両親のどちらもが仕事をしている家庭が増えています。誰しもがその可能性があるからこそ、この漫画を読んで欲しいです。
また桃子の一生懸命なところもこの漫画の良い所です。笑顔が作れず、新人であるので仕事も思うようにいきません。それでも桃子なりに病児保育で行くことになった家の子供を自分なりに元気にしようと奮闘している姿は可愛らしく、また自分も一生懸命頑張ろうと勇気をもらえます。
1巻では桃子が今までお母さんに1度もお弁当を作ってもらったことがないことが明らかになっていました。上手く笑顔が作ることができない原因もどうやらそこにあるようでした。桃子の家族の事情、そして桃子はそれをどうやって乗り越えていくのかも2巻以降がとても楽しみです。