喧嘩商売 / 喧嘩稼業

喧嘩商売 / 喧嘩稼業

『喧嘩商売』(けんかしょうばい)とは、木多康昭による漫画作品。格闘技を題材としているが、修行したり実際に殴り合ったりする以外の戦術的な駆け引きを重視した内容が特徴。基本的にはシリアスな内容だが、ギャグ漫画家としてデビューした木多らしい強烈な下ネタやパロディが時折描かれる。
いじめられっ子からの脱却を目指して喧嘩に明け暮れていた高校生の佐藤十兵衛は、工藤優作という喧嘩屋に敗れ、大きな屈辱を味わう。これを払拭するため、十兵衛は工藤との再戦を目指して表の裏の格闘技界に乗り込んでいく。

mimikstyleのレビュー・評価・感想

喧嘩商売 / 喧嘩稼業
6

最強になれるバイブルかも?

最強の格闘技は何か?スポーツではなく喧嘩で戦った時「目突き」「金的」有りの最強の格闘技は何か?今現在最強の格闘技は決まっていない。
このオープニングフレーズで始まる、「喧嘩稼業」と言う漫画がある。

現行の話は、優勝者にトーナメント主催者、格闘家田島彬と試合する権利と
賞金200億円が与えられる「陰陽トーナメント」の真っ只中となっている。
この「陰陽トーナメント」だが、粗「ノールール」に近い戦いとなる。
陽グループには、格闘技界のスター選手、大手流派のトップ選手がエントリーし
陰グループには、裏稼業の世界で名を轟かす、用心棒から傭兵などの選手が揃っており
陰陽入り混じっての最強格闘技を決める、ワンデートーナメントである。

こんなストーリーの漫画は、多々有るだろう?と思われるかも知れないが
この「喧嘩稼業」の特筆すべき点は、高校生で主人公の佐藤十兵衛とそれを取り巻く
キャラクター達の過去、そして今の強さを手に入れる為に何をしてきたか?
その詳細が事細かく述べられている事に尽きる。

そして、その内容が余りにも切なく、悲しい内容が多いのもキャラクターの人物像に厚みを加えているのは確かである。

確かに、格闘技ファンで有れば、充実した格闘シーンも頷ける所ではある。
そこだけであれば、「バキ」や「Tough」でも同じかもしれないが、何より現実味のある
技の理論、精神的な駆け引きを含めたその描写は、間違いなく「喧嘩稼業」に軍配が上がるはずだ。
そう!格闘技を極めようとする修行者にとって、「喧嘩稼業」は最高のバイブルなのである。

ただ、惜しいのは今現在、作家の本多康和のアシスタントが手薄になり、連載が進行しないというところだろう。

次の試合の決着が早く見たい!ファンならばそう願っている筈である。
早々に、更なる進展を望むところである。