SHIROBAKO

SHIROBAKO

2014年10月~2015年3月に放映された日本のオリジナルテレビアニメーション作品。P.A.WORKS制作、監督は水島努。同じ高校のアニメーション同好会でアニメを作っていた、あおい、絵麻、しずか、美沙、みどりが、いつか共にアニメを作るという夢を抱えながら、それぞれの道で懸命に奮闘するアニメーション業界の日常を描いた群像劇である。全24話。

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SHIROBAKO
9

あの日の誓いを胸に、現実社会と格闘する少女の物語

アニメ制作会社の新人宮森あおいが制作進行としてアニメ制作の現場で起こる様々なトラブルを乗り越え、作品完成のために奔走するなかで、人として、社会人として一歩ずつ成長していく姿を描いた作品。設定としては、いわゆるお仕事アニメに分類されるものと思いますが、物語としては少年漫画のような「友情・努力・勝利」の要素が入っていて、純粋に胸アツになりながら見ることのできる作品だと思います。
SHIROBAKOはアニメーション制作の現場を描いているという点だけでも個性的でおもしろい作品だと思いますが、他にも本作品の魅力を語る上で2つキーワードがあると思います。
一つは「青春」。
高校時代はアニメーション同好会に所属していた主人公の宮森。彼女を含むメンバー5人の女の子たちは、今よりもっとすごい作品をまた一緒に作ろう!と誓い合いそれぞれ社会に出ていきます。そんな彼女たちが、様々なきっかけで1人また1人と宮森が担当するアニメ作品の制作に縁していく…という熱い展開になっています。
二つめのキーワードは「社会」。
本作品にはアニメ制作に携わる様々な関係者が登場します。社内には宮森の所属する制作進行の部署の同僚のほか、監督、アニメーター、デスクなど様々な立場の社員がいて、さらには外注先のフリーのアニメーターや、原作者、その担当編集者などさまざまです。新人の宮森のように、とにかく目の前の仕事をこなすのに必死な若手社員、より良い作品づくりのために情熱を燃やす脂ののった中堅社員、社会の理不尽に心を砕かれ仕事への情熱を失いかけている先輩、締め切りから逃げ回るアニメーターなど、実に多様な人物の姿が描かれており、社会人経験のある人なら誰かしら深い共感を覚えるキャラクターが見つかるでしょう。