NieR:Automata / ニーア オートマタ

NieR:Automata / ニーア オートマタ

『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』とはプラチナゲームズが開発したPlayStation4用のゲーム、およびそれを原作としたアニメ作品。ゲームのジャンルはアクションRPG。2017年2月23日にスクウェア・エニックスより発売され、2017年4月には全世界での累計出荷本数 (ダウンロード版含む)が100万本を突破した。
地球に侵略してきたエイリアンが作った機械生命体と人類を守るために作られたアンドロイドたちの抗争を描く。

wdtmhr8のレビュー・評価・感想

NieR:Automata / ニーア オートマタ
10

美しくも儚い人形達の物語【NieR:Automata】

舞台は西暦11945年。
人類が居なくなった荒廃した地球を舞台に、終わりの見えない戦いを繰り返すアンドロイド達の物語。

主人公は地球奪還を目的とする組織【ヨルハ部隊】所属のアンドロイド、2Bと9S。

ジャンルはアクションRPG…、なのだがゲームの進行状況、場面によってはシューティング、ノベル等、多岐に渡る。
操作は非常にシンプルで直観的。アクションゲームが苦手な人でも楽しめる様に、難易度選択に加えてオートモードバトルモードもある為、攻略難易度はそれほど高くない。
フィールドはオープンワールドであり、エリア移動もシームレス。キャラクターの操作性も相まって、非常にスピーディーでスタイリッシュなプレイが簡単に楽しめる。

舞台は荒廃した地球という事もあって、崩れかけたビル群が並ぶ廃墟都市、機械生命体が跋扈している荒廃した遊園地など、フィールドの至る所に旧人類の文明が散りばめられている。
人類の繁栄の証が崩壊している反面、ビルを伝う植物や、思い思いのままに過ごす野生の動物が居たりと、割と自然は豊。ストーリーと同様に美しさと儚さが同居している。

ドラッグオンドラグーン(PS2、PS3)の外伝的位置付けであり、NieR Replicant/Gestalt(PS3、PS4、Xbox)の続編にあたるが、繋がりは薄く、過去作をプレイしていなくても問題無く楽しめる。
前作同様、マルチエンディングが採用されており、その殆どがバッドエンド。(マルチバッドエンド)
基本的に周回プレイが前提とされているゲームデザインであり、回を増すごとに物語は変化していく。(3週目に関しては全く別のストーリー)

本編は人類が地上を追われた原因であるエイリアンの兵器【機械生命体】を殲滅する為、地球へと降下していく所から始まる。
基本的にヨルハ部隊からの指令という形でメインストーリーが進み、それを彩る要素として地球に住むアンドロイド達からサブクエストが存在する。
どの話にも一癖、二癖あり、世界の残酷さ、儚さ、狂気が内包されている。(親友を殺した犯人を知りたいと依頼してきた本人が、実は犯人だったという様な)
感情を持つ事を禁止されているのにも関わらず、感情を持つように設計されているアンドロイド達が苦悩していく様は人間よりも人間らしく、儚い。

感情が在るが故の苦悩、戦いに対する疑念、機械生命体とアンドロイドの違い、命の価値、何が正しくて何が正しく無いのか。様々な問題や悩みがストーリーを追うごとにプレイヤーに襲い掛かる。
命が無い者同士の争いに行く付く先に有る結末とは。
是非、共に苦悩しながら彼女達の選択を見届けてください。