主人公の髪型が変なのに、気にならないほどかっこよく見える
突如世界中の人類すべてが石化し数千年後、高校生の千空と大樹が石化から復活する。文明が滅んでいる世界で2人はゼロから科学文明を築きあげていく。
科学を知り尽くしているといっても過言ではないが、体力のない主人公の千空(せんくう)。頭は弱いが、底なしの体力をもつ真っ直ぐな男大樹(たいじゅ)。2人が危機的状況を打開するべく復活させた霊長類最強の高校生司(つかさ)。千空と大樹の「科学で全人類を救う」という考えと、司の「純粋な若者だけを復活させ世界を浄化させる」という考えが対立し物語は進んでいく。
科学大好きな千空だが、その髪型は重力に逆らっているのではないかというほど変な髪型をしている。しかしその髪型が気にならない程(やっぱり多少気にはなる)に科学の知識量が半端ではなく、そして言動がかっこいい。効率重視で無慈悲なことをさせたりゲスい考えをしていたりするが、情に厚く涙を流すシーンや感極まっているであろうシーンなどあったり。頭はとてつものなく良くてかっこいいのに「戦闘能力ゼロ」「体力がミジンコ」など、主人公にキュンキュンさせられてしまうのは不可避。
文明が滅びている中、家をつくったり、土器、酒、石鹸、火薬、ラーメン、ガラス、発電所、綿あめ、ストーブ、携帯電話、蒸気機関などなど様々なものを作っていく。その過程が科学がわからなくてもとても面白く楽しい。そしてどのキャラクターもキャラが立っていて、そこもこの作品を面白くしている要因である。
ところどころシリアスな部分もあるが、それを完全なシリアスにしないところがとても魅力的で、何度も見ていられる楽しく面白い作品です。