ゆずの変わる魅力と変わらない魅力
「ゆず」というアーティストほど、どのような時代でも愛されるグループはいない。何故そう言えるかと聞かれれば、彼らは時代に合わせて変化もすれば、ずっと変わらない魅力も兼ね備えているからである。
例えば、ボーカルの北川悠仁の声。特にデビュー当初から2000年代に掛けては、良い意味で力強いしゃがれ具合が魅力であった。それが今では、優しさも兼ね備えた歌声へと変化を遂げている。それでも、今の北川悠仁が2000年代当時の曲を披露しても、違和感は一切無い。
一方で、同じくボーカルの岩沢厚治の声。彼ほど歌の神様に愛されている人物はそうそういないであろう。良い意味で、ほとんど変わらないのだ。デビュー当時から現在に至るまで、その透き通るような高音は健在だ。
楽曲においても、どんな時代においても色褪せない。例えば、アコースティックギターのみで奏でる楽曲もあれば、デジタル音を分段に盛り込んだ挑戦的なものもある。どちらにもそれぞれ、オーディエンスを曲の世界へ引き込むポイントが多く存在する。それは、ゆずの音楽的魅力はもちろんのこと、人間的魅力も垣間見えるからである。
時代の変化に柔軟に対応が出来る、それが「ゆず」というアーティストが長く第一線で活躍できる理由なのであろう。