8
夢と力強さのミュージカル
朝、主人公のウスナビが自らがオーナーとして経営するコンビニへ向かうところから始まる物語。次第に街のみんなが加わっていく、最初の歌とダンスが終わる頃には、もうこの世界に入り込んでしまうハズ。傷つくこともありながらも、それぞれの夢を目指すワシントン・ハイツの住民たちの誰かに感情移入してしまうこと間違いなし。
自分が特に心を動かされたのはニーナです。地元にも親にも期待されていることのプレッシャーはさぞかし大きいことでしょう。お金をかけてもらっているという自覚があるからこそ、期待を裏切るわけにはいかないという真面目なニーナ。それでも、白人のなかでは、どうしても「下」の立場になってしまう現実。狭い世界を飛び出した女の子ならではの悩みに、思わず涙を流してしまいました。
全体的にラテンのノリのことが多いので、ちょっとソリが合わない人もいるかもしれません。もともとミュージカルだったことと、ラテンの世界の物語であることを知ったうえで観るのがギャップが少なくて良いと思います。観る相手を選ばない映画で、ひとりでも、家族とも、友達とも楽しめます。
大きな画面や良い音響のもとで観るのがおすすめの映画です。観終わったあと、歌って踊りたくなること、間違いありません!