カウボーイビバップ / Cowboy Bebop

カウボーイビバップ / Cowboy Bebop

『カウボーイビバップ』とは矢立肇の原作、渡辺信一郎の監督で制作された、2071年の火星を中心とした太陽系を舞台にビバップ号で旅する賞金稼ぎ達の活躍を描くスペース・ウェスタンアニメである。賞金稼ぎのスパイクとジェットは、運命的な出会いを果たした仲間たちと、宇宙船ビバップ号で奇妙な共同生活を始める。スタイリッシュな映像と粋な台詞回し、アクションやメカバトル、ハードボイルドからコメディまで話数によって異なる幅広いストーリーテイストが魅力。

pcv090g9のレビュー・評価・感想

カウボーイビバップ / Cowboy Bebop
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原作を忘れて見ればB級SFコメディに昇格する

かの有名なSFハードボイルド活劇アニメであるカウボーイビバップのハリウッド実写作品です。未来の宇宙を舞台に、基本1話完結で様々なジャンルの話が展開されます。
評価ははっきり言って低いです。メイン3人のキャラが軒並み変更されています。スパイクはリスクを恐れ安定行動を取るようなキャラになり、ジェットは原作には存在しない娘ができたからか仲間想いの正義漢になり、フェイは妙におちゃらけながらも熱い義理人情を持つヒロインになりました。
この他にも、スパイクが必要以上に敵を殺す・ジェットがスパイクに責任転嫁をしょっちゅうする・フェイが女性と行為に及ぶなど違和感だらけの行動やセリフ回しを取ります。また、物語の根幹に関わるキーキャラであるビシャスとジュリアに関しては原型を留めないレベルでキャラを壊されました。
ビシャスは親の七光りで暴走する小悪党に、ジュリアはラスボスと化しました。元々ジュリアは原作でも出番が少なかったので、最初は違和感なく見れましたが流石にスパイクとビシャスを撃ちぬいて組織のトップに立とうとするのは1周回ってギャグです。ビシャスに至っては幹部の前で命乞い、助かってから妻のジュリアに八つ当たり、スパイクにライフルで狙われているにも関わらず談笑などギャグキャラになりました。ビジュアルも相まって完璧です。
ただ、CGや船のデザイン、小ネタの再現などは素晴らしいです。だからこそメインで動くキャラクターの違和感が浮き彫りになるのですが。なお、ストーリー自体は破綻しておらず、ありがちなB級SFコメディとしてみれば及第点にはなります。原作と完全に分離して見れる人なら楽しめるかもしれません。