アイシールド21
ジャンプ作品で10年以上前の作品ですがかなりの良作です。
主人公が自分と同じ誕生日というだけで読み始めました。
スポーツ漫画が好きでルールを知らなくてもジャンル関係なく読みます。
本作品はアメフトを題材にしていますが、試合が本格化していくのは20巻あたりからだなと個人的には感じています。
部員の少ない部活の発起人がチームを作り、やがて周りが触発されていく姿が何度読み返しても熱くなります。
発起人のヒル魔は非人道的ですが、頭が切れ賢い人間です。
一方、主人公は引っ込み思案でいじめられっこ。
その仲裁に入るヒル魔の同級生の栗田。
問題は部員が少ないだけでなく、目標が信じられないほど高いヒル魔は見ている尺度が常人とはかけ離れているようです。
大人になってから見ると、意志の強さは自分で気づき、鍛えていくことがいかに大切か、しみじみ感じてしまいます。
私がインパクトを強く感じたのは、ヒル魔の同級生で入部した先輩のエピソードです。
成績優秀だが体力がなく、スポーツをする環境がなかった先輩が憧れではじめたアメフト。
もちろん部活にはついて行けず、何度も何度もはいつくばって何とか続けているような状態。
諦めず努力を重ねるが、結果は圧倒的に後輩に劣る事実は変わりません。
そんな中、始まる試合。出場するメンバーを読み上げるヒル魔は残酷にも先輩の名前を呼ぶことはありません。
当然のことだと本人が一番感じているが、一人になったときに溢れる涙。
悔しくて、それでも諦めたくなくて、ついに心が折れそうな時、後輩たちの気遣いではない本音のエールがもう一度彼を奮い立たせます。
自分の武器は何だと考え尽くし、彼はやがてヒル魔の読むメンバーについに加わります。
『自分の武器は何だ?』今、改めて自分自身に言ってあげたい言葉です。