王道だけれど
「主人公がヒーローとして強くなり悪と戦う、なんてなんて王道な物語なんだ。」
この作品を読み始める前のわたしはそう思っていました。しかし映画公開の時期だったのかお店には一番くじが、コンビニにはお菓子が、単行本は大々的に取り上げられていて自然と興味が湧いてきました。
はじめはアニメを何となく見ていた程度でしたが、登場人物それぞれにキャラクターがあり見ているうちにもっとこの作品を知りたいと思うようになりました。
ヒーローとして成長していく主人公たちはとても格好よく感じました。緑谷がオールマイトの力を使いこなせるようになっていくのを隣で見ていた爆豪の変化も見ていて楽しいです。もちろんそれは轟も同じで、父であるエンデヴァーを受け入れていく過程は感動しました。
感動するシーンはそれ以外にもたくさんあります。インターンが始まってからは感動の連続でした。緑谷と雄英高校の先輩である透形のインターン先での話は、それまでのヴィラン連合との戦いとはガラッと雰囲気が変わります。もう少し危険な道に足を踏み入れてしまったようなハラハラする話が続きます。学校内だけでの戦いだったものが、インターンでは多くのプロヒーローも巻き込んでのストーリーになっています。
これほど「頑張れ」と心の中で応援しながら読んだ作品は初めてです。何も考えないで漫画を開いたとしても自然と感情移入し、楽しむところは一緒に楽しめる、感動するところは一緒に泣く、そんな作品になっています。