ツンデレエルフは報われるのかがひたすらに気になる!
舞台は現代日本。主人公は昔、異世界に飛ばされたおじさん。物語は異世界から帰還したおじさんが親戚である大学生の甥っ子と病院で再会するも、その言動からやばい人と判断され見捨てられそうになるが、実際に魔法を使って見せたことで一気に懐かれ、そんな甥っ子に異世界の話をねだられることで話は展開していく。
おじさんの魔法の力は凄まじく、おじさんの異世界での経験を映画感覚で見ることができる。早送りや早戻し、視点切り替えまで出来て、もはや意味が分からないが、異世界時代のおじさんの魔法の作画演出も合わせ、読んでいて大変目が楽しい。ファンタジーものが好きな人はそれだけでも見応えを感じるだろう。
しかし、私が一番注目している人物がいる。異世界時代にであったエルフの女性戦士だ。彼女がツンデレで可愛い。明らかに主人公に好感を抱いているのに、素直になれないところが非常にいじらしい。ただ、恋した相手がすこぶる相性が悪い。おじさんが鈍感の極みのような男であるために、顔を赤らめながらツンデレな台詞を言ってみても言葉通りに受け取られる上、勇気を出して食事に誘っても全力で逃げられる始末。
あまりに報われないエルフさんが哀れでならないと同時に、とても愛らしく、どうにか報われてくれと、おじさんが異世界での新エピソードを披露する度に願ってしまう。
ただ現在、おじさんは異世界から帰還しており、そのそばにエルフはいない。しかしながら、次々に明かされる異世界時代の思い出話では、エルフの健闘がどんどんと明かされていく。報われる?報われないの?とりあえず可愛い!そんな気持ちで毎度新刊に手を伸ばしてしまう作品です。