キャラクターがすごく魅力的。ストーリーは…
ロードバイク人気に一躍買った漫画です。アニメオタクの高校生「小野田坂道」が、ロードバイクと出会いロードレースの世界へ足を踏み込んでいくという物語です。単純な主人公補正で活躍していくのではなく、幼き頃から交通費を節約するために、ママチャリで千葉から秋葉原という距離を自転車で往復しており、長い間自転車というものに触れていたからこそ、ロードバイクに乗っても活躍できるのだと妙な納得感が持てます。
主人公が初心者なので、ロードバイクについて全く知らなくても読んでいるうちに、段々詳しくなっていけますし、どうしても地味になりがちな自転車レースですが、キャラクターの魅力と描き方で、熱いスポーツ漫画として昇華されています。また主人公のチームだから絶対に勝つと言うわけでなく、ロードレース中にあるさまざまな賞は各高校が獲得したりするため、どの選手がとるのかドキドキハラハラします。レース中の回想シーンなどでさまざまなキャラの深掘りがされるため、自身の中での推しのキャラが生まれやすく非常にキャラごとの応援しがいがあります。
ただし、ロードレースという限られた条件下のためかレース展開は1年目、2年目ともに同じようなものが続きます。キャラクターは魅力的なので、キャラクター推しの目線で楽しめればいいですが、ストーリー重視だとどうしても「またか」と思わされてしまうのが残念なところです。