脳の未体験ゾーンを体感出来る、それがこの映画だ。
内容は理解出来てるのにとにかく頭がバグる。
脳の使ってない領域を使ったためが頭が痺れる。
いや、内容を理解しようとする必要もないのかもしれない。
無意識で見てても終わりが来るし、始まりがある。それだけでも十分楽しめる作品ではある。
でも、はやりこの作品をより楽しむ為には脳をフル回転させる必要があるのだ。
こんなにも多数の伏線があり、時間軸の同居された作品なんて今までにあっただろうか。まず目に付く不思議な映像は間違いなくなにかの伏線であろう。
その謎を探るには時間を遡らないとわからない訳だが、時間を遡らせる事は時間を経過させることだ。
それだけだと何かしらの作品でこれまでもあったのかも知れない。
この作品の私が考えるメインは「時間軸の同居」なのだ。
タイムラインの別方向が同時に存在して良い訳がない。でも存在出来てる。
脳が追いついて行かない。
脳がバグり始める。
ストーリーが難しい訳では決して無い。むしろストーリー自体は単純なのかも知れない。
ストーリー構成がそう単純なものとして視聴者を許してくれないのだ。
『メメント』や『インターステラー』で時間のトリックを上手いこと使うクリストファー・ノーラン監督はここに来てまた凄い作品を作り出したようだ。