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みんな敵だった。
冷静で頭がいいはずの老人が、とある女性に夢中になり…というラブロマンスも楽しめ、最後にはどんでん返しがあっておもしろかったです。なんかちょっと怪しいなと思える人もいたけど、まさかこの人も、この人もとみんな騙す側だったりして、なんともかわいそうな老人でした。ジェフリー・ラッシュはそんな老人を演じていて、最初の方は偏屈じじいに見えたし、中盤は恋するロマンスグレイだったし、最後は本当に魂が抜けて、こんなに年寄りだったんだって感じの顔になってました。でも、そうなったのも、自分にも悪いところがあったのではってところがミソで、自分も知らず知らずに人を傷つけてたってのがなんとも皮肉です。たしかにちょっと彼に対する態度はひどかったものなと後になって思いました。あと、鑑定士が主役だから、話の中でいろんな絵画とかすごい家具とかが出てきて、目の保養にもなりました。いつもは冷静で大人なのに、なんかすごいものを発見したかもと、友達?の修理屋とドキドキしながらロボットを作ったり、彼女をどうしたら喜ばせることができるだろうと服を買ったり子どもっぽいところもあったり、男ってそんなもんだよなってのが見てとれたのがおもしろかったです。