それは初め球だった
この世のあらゆる物を写しとる事が出来る球が主役の話です。モノが主人公かと思いましたが1話目から感情移入出来るかと思います。
球は石→オオカミ→少年へと変化を遂げていきますが球は生物に関しては死が刺激となり、その姿(能力も)を写しとる事が出来ます。意識はオオカミになってから初めて芽生え、それ以降は学習のみで自我を形成していきます。マーチに出会うまでは名前も無く、人間性もありませんでした。以降、主人公はフシと呼ばれます。
出てくる人物が魅力的な人が多くて死んで欲しくない、幸せになって欲しいと願うのですが魅力的な人ほどフシの存在が引き起こす因果により死んでしまい、フシに能力を与えていきます。悲しみと切なさが残る作品です。
加えてOPの宇多田ヒカルのPINK BLOODと映像が観る度、聴く度に切なさと感動を思い返させてくれます。
フシ本人は不死身でありますが、天敵ノッカーの存在の為に周りの人間を巻き添えにしてしまう事があるために長く幸せには生きられない。ノッカーに対抗出来なければ写しとったモノもその人の記憶すら奪われる。奪われない為には、進化していくノッカーに対抗する為にはまた更に能力が必要になっていく、の繰り返しです。
フシが善い人(!?)であるため、協力者も多いのですがその為に悲劇も多いです。全20話ですが話は未完結ですので今後も楽しみな作品です。