私というパズル

snwc9のレビュー・評価・感想

私というパズル
7

重い映画ではあるが…

最初の出産シーンがすごくリアルでびっくりしました。ここまで描かなきゃいけないのかなとも思うけど、描かないとこの映画の意味はなかったのでしょう。ほんと出産は命がけで病気じゃないとか誰でもできるとかそんなこと言っていいものではないと思います。あと、本作だと、自宅出産にマーサがこだわっていて、そのせいなんじゃッて思ったりもできます。でも、日本だと出産に一時金が出てお金がそんなにかからないとかあるけれど、アメリカは日本と医療制度が違うので、自宅でしか産めなかったのかしれません。そう思うと、すごく悲しいです。裁判をして、何がしたかったのか、たぶん、事実を明らかにしたい、それだけだったのでしょう。私が子を亡くしたとき、そんなことができるかと言われると、できない気がします。マーサだってすごくつらかったでしょう。夫もつらかっただろうし、マーサの母もつらいし、みんなつらいだろうなとすごく考えさせられる映画でした。主演の女優さんの演技がすばらしくて、虚無感が伝わってきました。あと、りんごがキーアイテムになっていて、それがとてもよかったです。見ていて、りんごの香りが伝わってくるような、そんな感じがしました。重い映画ですが、見てよかったと思います。