ヴァニタスの手記

ヴァニタスの手記

『ヴァニタスの手記』とは、2016年より望月淳が『ガンガンJOKER』で連載しているスチームパンクバトル漫画、および漫画を原作としたアニメ作品である。19世紀のパリを舞台に、吸血鬼に呪いをかける「ヴァニタスの手記」を持つ青年・ヴァニタスと、田舎から来た吸血鬼・ノエのコンビの活躍を描いている作品である。2022年には舞台化がされている。キャラクターはもちろんのこと、パリの美しい背景やスチームパンク描写など美麗な絵柄が大きな魅力となっている作品である。

1syuntatannのレビュー・評価・感想

ヴァニタスの手記
8

青い月の呪いは世界に何をもたらすのだろう

『ヴァニタスの手記』という作品を紹介させていただきます。
漫画が原作のこの作品は、ヴァンピールと人間が共存している世界の物語です。通常、赤い月夜の晩に生まれるヴァンピールですが、厭われる青い月の晩に生まれたヴァンピールが呪いをこめて「ヴァニタスの本」を残したといところから物語は始まります。
ヴァニタスの本はヴァンピールにとっては忌み、嫌うもの。それを今はヴァニタスの名を継いだ一人の青年が所有しています。彼は、ヴァンピールの名前に干渉できるその本を使って、ヴァンピールを救うと豪語します。彼は一体、何者なのか。
どこか破滅的で、刹那的に生きるヴァニタスを傍で見つめるノエ。ノエは自分の先生から、「ヴァニタスの本」とその所有者について見極めてほしいと言われ、田舎から単身、ロンドンへとやってきます。ひょんなことからヴァニタスと出会い、行動を共にするようになります。
ノエの視点から見たヴァニタスはとても綺麗で美しく、そしてあまりに破壊的。これは、ノエがヴァニタスと出会い、共に生き、そして、彼を殺すまでの物語。
原作の美しい世界観や人物の描写をそのままに、壮大な世界観を書き上げているこの作品は必見です。特に、吸血鬼や少し不思議な世界が好きな方にはお勧めできます。ぜひ、見てみてください。