ひぐらしのなく頃に / Higurashi When They Cry

ひぐらしのなく頃に / Higurashi When They Cry

『ひぐらしのなく頃に』とは、竜騎士07原作のアニメ作品。原作はビジュアルノベルで、2006年から断続的にアニメ化された。小説や実写映画なども制作され、2000年代後半から2010年代前半を代表する人気作品となった。
雛見沢村に引っ越してきた少年前原圭一は、同じ学校に通う部活仲間の竜宮レナや園崎魅音らと平和に暮らしていた。しかしある時フリーカメラマンの富竹ジロウという人物から、過去に村で起きた殺人事件の話を聞く。事件のことを調べ始めた圭一の周囲で不穏な事態が相次ぎ、凄惨な惨劇が繰り返されていく。

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ひぐらしのなく頃に / Higurashi When They Cry
8

叙述トリックの金字塔

この作品は昭和58年の寒村を舞台にしたミステリーアニメとなっている。作品自体はいわゆる伏線をどんどんと散らばらしていく出題篇とそれらを回収していく出題篇い分かれている為、一つの章の内容が分からなくても違う章で補完することが出来るものとなっている。ただ、ミステリーアニメとは謳っているがそれらは最初だけであり、途中から内容がファンタジーなものになってしまっている所は否めない。
物語の舞台である雛見沢では毎年6月の中旬に綿流しと言われる布団の綿を流して土着の神である『オヤシロ様』に感謝をするという行事がある。その中で毎年必ず死者が出てしまい村人の間では鬼隠しと呼ばれ恐れられている。作中の軸は鬼隠しとは何か、土着の神である『オヤシロ様』とは何者であるかが物語の軸になってくるが、最終的には『オヤシロ様』は宇宙人で1000年以上前に雛見沢に降り立ち神として奉られた者が年を経るごとに歪曲され伝わっていったというなんともホラー作品とは言えない物語で終わってしまっている。
しかし、ここまでのお話はアニメでは扱っていないため素直な気持ちで鑑賞すれば楽しめる作品だと思う。又、雛見沢は白川郷をモデルにしているため作品の要所要所で現実にある建物で出てくるのも面白い。