ドキドキが止まらない心理戦の連続
『約束のネバーランド』は週刊少年ジャンプに連載された人気作です。物語の舞台は孤児たちが住む孤児院から始まります。主人公はジャンプには珍しい女主人公「エマ」。ほかにメインキャラクターとして「ノーマン」、「レイ」という少年たちが登場します。この孤児院では赤子から11歳までの子どもたちが世話役のママと共に幸せに暮らしています。子ども達は皆等しく12歳の誕生日までに里親が決まり、里子に出されていました。
ある日、コニーという6歳の少女の里親が決まり、みんなと別れを済ませた後、ママに連れられ外へと通じる門へと向かいます。見送り終わったエマが食堂を訪れると、そこにはコニーが大切にしているウサギのぬいぐるみが置き去りにされていることに気づきます。そこで、ノーマンと共に門へとぬいぐるみを届けに行くことになり、そこでこの孤児院とママの秘密を知ってしまいます。なんと、外の世界には異形の姿をした鬼が住んでおり、ここに住む子ども達はその鬼の食料として育てられていたのです。そして、ママは鬼への協力者であることも発覚しました。この事実を知ったエマとノーマンは全員でここから脱走することを計画し始めるのです。
この物語で目を引くのは、頭脳明晰な子どもたちによる巧みな心理戦です。子ども達は毎日勉強の時間があり、高度な問題が次々と出されるテストをこなしています。そのテストで毎回フルスコアを取るのは、エマ、ノーマン、レイの三人でした。この三人の目線を中心に物語が進んでいくのですが、中でもママとの駆け引きは圧巻です。思わず手に汗握る心理戦の連続でハラハラしつつも、話が面白くページをめくる手が止まらないこと間違いなしです。
心理戦が好きな方、ファンタジーが好きな方ははまること間違いないです。