レオナルド・ディカプリオが伝説の証券マン、ジョーダン・ベルフォートに扮するブラックコメディ映画『ウルフオブウォールストリート』
『ウルフオブウォールストリート』は2013年公開の伝記映画の体裁を借りたブラックコメディで、監督はマーティン・スコセッシ、脚本はテレンス・ウィンター、原作は2007年出版の回顧録『ウォール街狂乱日記』(著者はジョーダン・ベルフォート)です。この映画では、ベルフォードの視点から、ニューヨーク市での株式ブローカーとして彼の経歴、彼の会社ストラットンオークモントがいかにウオール街の腐敗と関わったか、そして彼自身の破滅に至るまでが描かれています。この作品の製作者の一人でもあるレオナルド・ディカプリオがベルフォートを演じ、ジョナ・ヒルがベルフォートのビジネスパートナーであり友人を演じ、マルゴット・ロビーがベルフォートの妻、カイル・チャレンドラーがベルフォートを破滅させるFBI捜査官パトリック・デンハムを演じています。この映画はディカプリオとマーティン・スコセッシ監督のコラボレーションの記念すべき5作目にあたります。映画の先行公開はニューヨークで2013年の12月17日に行われました。全米公開は同年12月25日で配給はパラマウント映画。ヨーロッパでの配給はユニバーサル映画です。全編デジタルで公開されたのは本作が初めてでした。商業的には成功を収め、全世界でおおよそ3億9200万ドルの収益をあげてスコセッシの興行的な面では最高の映画となりました。この作品は道義的な論議を巻き起こしました。たとえば、事件を道徳的に曖昧に描写する一方で、性的な内容についてはあまりにも露骨であり、ドラッグの使用を露骨に描いていたりして、製作者と監督の見識が改めて問い直されたのです。