ちょっぴり切なくて笑えて心温まる人と妖怪の異文化交流
妖怪が見えることで奇異の目で見られ天涯孤独に生きてきた高校生の夏目。ひょんなことから招き猫の中に閉じ込められていた妖怪の封印を解いてしまい、出会ったにゃんこ先生とともに暮らすことに。
実はにゃんこ先生の狙いは夏目が持っていた、会ったこともない亡き祖母の遺品友人帳だった。そうは言いつつにゃんこ先生とゆる~く過ごす中で妖怪を縛ることができると噂の友人帳を狙ったり解放を望み、次々と訪れる妖怪たちの悩みを解決したり説得したり殴ったりする日々。
物語が進むにつれて今まで自分だけだと思っていた妖怪が見える人、祓い屋と呼ばれる人物たちとの出会いにより妖怪と人の間で悩み揺れ動く夏目。そして妖怪や祓い屋と交流を持つうちに、少しづつ明らかになっていく祖母の過去や家族のこと。
そんな日々の中で今まで独りぼっちだった夏目は優しい新たな友人たちや、一癖も二癖もある妖怪たちと交流を深め成長する物語です。
ちょっぴり切なくてセンチメンタルなストーリーを含みつつ、読んでいてどこか懐かしいような心が温かくなるような夏目友人帳。
妖怪や目に見えないけど実はすぐ近くにいるかもしれないものの話が好きな人や、ゆるやかに流れる時間のような穏やかな気持ちで楽しく読みたい話を探している人にはとってもおすすめです。