Kitri / キトリ

Kitri / キトリ

Kitri(キトリ)とは、京都市を拠点に活動する姉妹ピアノ連弾ボーカル・ユニットである。姉のMonaがボーカルとピアノ低音部を、妹のHinaがコーラスとピアノ高音部、ギター、パーカッションなどを担当している。
Monaは4歳から、Hinaは6歳からクラシックピアノを習っていたが、二人が高校生と中学生だったときにピアノ教師の勧めから連弾に取り組むようになった。Hinaが合唱部の強い高校への進学を志したことで一度ピアノを離れたものの、両親の影響もあり、子供の頃から大橋トリオのファンであった。Monaは浪人生活を経て音楽大学で作曲を専攻し、その間も自作楽曲の作詞作曲を続けていた。
2015年から「キトリイフ」のユニット名で京都にて姉妹での音楽活動を開始し、自主制作した音源に接した大橋トリオが2016年の映画『PとJK』のテーマ曲でボーカルとハミングとして二人を起用した。2017年には大橋のプロデュースにより楽曲を再録音し、ユニット名を「Kitri」に改めた上でパイロット盤『Opus 0』をストリーミング配信して反響を呼んだ。ユニット名の由来はクラシックバレエ『ドン・キホーテ』に登場する少女キトリであり、フランス語で「意気地なし(Quitterie)」を意味する言葉から、自分たちが勇気を出していきたいという気持ちも込められている。
2018年以降は東京でのイベント出演も重ね、2019年1月23日に日本コロムビアのBETTER DAYSレーベルからEP『Primo』でメジャーデビューを果たし、同年7月24日にはEP『Secondo』をリリースした。また、2019年1月には大阪、東京、福岡、熊本で単独ツアー「Kitriの音楽会#1」を開催している。同年11月1日には映画『“隠れビッチ”やってました。』の主題歌となる配信限定シングル「さよなら、涙目」をリリースし、初のスタジオアルバム『Kitrist』を2020年1月23日にリリースすることを発表した。さらに、2022年4月19日には映画『凪の島』の主題歌及び劇伴音楽を担当することが発表されている。

yk1689d6のレビュー・評価・感想

Kitri / キトリ
10

Kitriの生み出すクラシカルで神秘な世界

京都を拠点に活動するピアノ連弾ユニットKitri。二人は姉妹で活動している。
彼女らの息ぴったりのピアノと囁くような歌はどこか神秘的かつクールで、一度音楽を聴けばその個性あふれる世界観に惹き込まれてしまう。
Kitriの曲はほとんどピアノ・歌・音数の少ないパーカッションやギターで構成されており、ロックやポップ・ミュージックを聴き慣れている人が彼女らの音楽を聴くと、なんだかいつもと雰囲気の違う「美しさ」を感じるだろう。
多くのKitriの楽曲の中ではクラシカルな作曲技法が取り入れられており、Kitriはクラシック音楽愛好者をも虜にしている。
例えば、アルバム「オーパスゼロ」の「real」は、ショパンのエチュードOp.10-4のモチーフに類似した旋律が、変容した揺らぎのあるリズムで反復して使われており、クラシックピアノの練習に打ち込んだことのある人にとっては非常に聴き応えがある曲だ。
その他、シングル「矛盾律」や「羅身鳥」など、名曲は次々と生まれている。
Mona(姉)の歌と作曲、Hina(妹)のコーラスとパーカッション、ギターの音の要素がユニークな音楽性を作り出し、さらにはピアノと歌が技巧的なので、聴く人の心をあっという間に鷲掴みにしてしまうパワーがある。
二人の絶妙なコンビネーションが生み出すKitriの今後の音楽には、今後も注目だ。