一歩踏み出したいとき、背中を押してくれる。
『宇宙よりも遠い場所』
これは報瀬の亡き母の書いた本のタイトルです。
彼女の母親は南極観測隊で、この本は南極について書かれた本です。
報瀬は母に会うために南極を目指しますが、ただの女子高生にできるわけがないと周囲から馬鹿にされていました。
そんな時に、出会ったのが、同じ高校に通うキマリです。
キマリはある日、駅で長身黒髪の美少女が走っているのを目撃します。
その時、彼女の鞄から封筒が落ちます。
それを拾うキマリ。
なんと封筒の中身は100万円でした。
いきなり100万円だなんて驚いちゃいますね!
その美少女の正体こそが、報瀬だったのです。
彼女は南極に行くためにバイトでお金を稼いでいたのです。
100万円を届けに行くキマリ。
その時の出会いがまた衝撃的です。
必死に貯めた100万円をなくしてしまったショックにより、高校のトイレの一室にこもる報瀬。
100万円と恨めしそうにブツブツ呟いているところを目撃してしまうキマリ。
完全に怪しい子ですよね。
報瀬が出てきたところで、声をかけますが最初は警戒されてしまいます。
そこでちらりと100万円の封筒を見せると、張り詰めていた空気が崩れたかのように顔をくしゃくしゃにさせながら抱き着いてくる報瀬。
すました美少女なのかと思ったら、喜怒哀楽のある親しみやすい子でした。
その後、キマリと報瀬は色々な話をしますが、そこでキマリは報瀬のことを応援する!と力ずよく宣言します。
その後、報瀬はキマリに尋ねます。
「じゃあ、一緒に行く?」
ここで爽やかな挿入歌が流れます。このタイミングがまた気持ち良くて、ドキドキの物語の始まりを見事に演出していると思います。
キマリは失敗を恐れてなにもしない自分を変えるために、一緒に南極に行くことを決意します。
そして、仲間の輪は4人にまで広がり、南極を目指して、笑いあり、涙ありの青春物語が繰り広げられていきます。
思わず自分も南極に行って、青春したい!と思わせてくれるような素敵な作品です。