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夢がなくてもきらめいている。
日常の小さなことがきらめきであり、目標とかがなくてもいいなっていうのがよくわかりました。私も大人になっちゃってそういうふうに思えてなかったので、すごく考えさせられました。22番が、地上で喜んでいるところを見ると、ああ、私はなんてすてきな世界にいるんだってなります。たしかに小さい時は散歩だけでたのしかったもんなと昔を思いだしました。22番は地上に長いこといなかったからいろいろ新鮮だったのでしょう。それがわかっただけでもいい映画でした。ピクサーの作品はいろんなテイストのものがあって、頭の中の話もありましたが、ソウルの話ってのもめずらしくていいです。ソウルと、音楽的な意味でいうソウルもかかっている気がするし、ジャズはあまりなじみがないけど、かっこよかったです。でも、これが夢ってすばらしいみたいな感じで終わっていたら凡作です。そうではなく、何も見出せなくても生まれていいよって言ってくれている気がして、そこがよかったです。ソウルの表現も怖くなく、幽霊って感じでもないけど魂って感じがちゃんとして、そこらの表現はアメリカでも日本でも一緒なのかなってのも興味深かったです。顔もころころ変わるし、人でないものが主役の作品もすごく面白いものだなと思いました。