「女の子の気持ちもわからないのに乙女な少女漫画家になった男子高校生の日常」
「月刊少女野崎くん」このタイトルだけでは少女漫画なのか少年漫画なのかピンとこなかったのではないだろうか。というか、漫画なのかさえも怪しい。
スクウェアエニックスから出ている「月刊少女野崎くん」は椿いづみ著の四コマ漫画である。彼女は生粋の少女漫画家で数多くの作品を産み出している。
目つきが悪くて高身長の「野崎くん」は男子高校生ながら少女漫画家という、二足のワラジを履いて一人暮らしをして立派に自立している。
そんな彼に恋する女の子が現れたが、残念ながら彼は自分の恋愛には全く疎い人だったので、告白するはずが何故か漫画のアシスタントをすることになったり、漫画のネタ集めに協力したりする。あわよくばと思っていても彼女は告白することがいつまでもできないでいる。
(それでも彼女は嬉しいので周りの人たちはそっとしておいてあげている。)
この「野崎くん」が変な人なのかと思ったらかなり周囲の人たちもおかしかったりする。
この「野崎くん」を好きになった女子もそうだが、同級生のツンデレな乙女ゲーが好きな男子、見た目も行動も男装麗人な女子、ドSな先輩、ナルシストな編集者に不思議とタヌキばかり描かされる先輩漫画家…濃い登場人物ばかりでいつの間にか話に引き込まれ、自分も同じ高校に通っている気分になる…かもしれない。
ハチャメチャな展開ばかりかと思ったら、しっかりと少女漫画の展開になったりするのがたまらない。でもコメディ漫画なので甘いオチはありません。あしからず。