バイス (映画) / Vice

tosetoseのレビュー・評価・感想

バイス (映画) / Vice
7

ちょっと前の話をここまで皮肉たっぷりにとは…。

すごくシニカルな話でしたね。
近代も近代の話なのに、もう映画にして茶化そうだなんてさすがアメリカです。クリスチャン・ベールが彼とは思えないメイクで挑んでいて面白いです。こういう人がブッシュ時代にいただなんて知りませんでした。いや、アメリカのことなど全然知らなかった自分を恥じます。大きな国際問題だったのに、ちょっと知らな過ぎましたね。ともかく、そういう大きな事件が起きたとき、裏で政治を操っていた副大統領のお話で、人を操ったりするのがすごくて面白かったです。裏工作をして、大統領がすべきことまでやって、バイタリティに溢れた人でした。体も壊してばかりだったようだし、それでもそういうことが好きだったんですかね?
その彼も最初は彼女(のちの奥さん)に尻を叩かれて、政界に入ったってのがすごいです。なんて出世欲の強い女性なんだと怖くなりました。でも、きっと彼の隠れた才能に気が付いていたんですよね。大統領がただの飾りだとか、本当に大丈夫なのかっていう皮肉がたっぷりで、さすがだなと思います。
これでクレームは来ないのか否か、きても平気なのか、やっぱりハリウッドってすごいところなんだなというのを改めて感じさせられました。