ゴールデンゴールド

ゴールデンゴールド

『ゴールデンゴールド』(Golden Gold)とは、『月刊モーニングtwo』(講談社)にて2015年12月号から連載を開始した、堀尾省太による漫画作品。得体の知れない謎の生命体「フクノカミ」と、その異能によって翻弄されていく人々を描いた異色のサスペンスホラー作品であり、マンガ大賞において2017年から2019年まで3年連続でノミネートされるなど高い評価を獲得した。
物語の舞台は瀬戸内海に浮かぶ孤島・寧島。平凡な日常を送る女子中学生の早坂琉花が海辺で拾った謎の置物を祠に祀って祈りを捧げたことで、置物が意志を持つ生命体「フクノカミ」へと変化する。「フクノカミ」の引き寄せる強い金運によって琉花の祖母が営む商店や島全体は急速に繁栄していくが、同時に奇怪な現象や島民たちの精神的な変貌が相次ぎ、怪しい存在感を放つ「フクノカミ」を取り巻く不穏な事態と恐怖が徐々に拡大していく。

captainjack0047のレビュー・評価・感想

ゴールデンゴールド
10

静かな怖さを感じさせる、目の離せない面白さ

初めて単行本の表紙を見た時は絵柄からブラックギャグ的なお話かなと思って、そういう系が大好きな私は迷うことなく購入しました。ところが良い意味で裏切られたのです。フクノカミの何とも言えない見た目や行動に確かに笑える部分はあったのですが、ギャグ漫画ではなく、薄ら怖い物語で一気に引き込まれました。先の読めない展開と、正体も目的も掴みどころがなく謎の多いフクノカミは、ひたすら夢中で続きを楽しみにしてしまう中毒性があります。フクノカミ自体もですが、人間の持つ欲望の怖さも感じさせられ、一見平和で上手くいっているような日常に崩壊がひたひたと押し寄せてくる不安感が怖い。けれど、とにかく読み応えがあって面白いです。特に主人公のお婆ちゃんの変わり様には目を見張るものがあって、欲望が叶うことで更に欲を増大させて、こんなに人が変わってしまうとしたら怖いなと思いました。最初は田舎のあまり欲のなさそうな普通のお婆ちゃんだったから、尚更その変貌に驚かされました。でも人って誰しも多かれ少なかれそういう願望を持っていて、上手くいってしまう事で欲望も目覚め、持っていた能力もどんどん発揮していきたい欲にも駆られるものなのかななどと考えさせられます。