ドリーム(2016年の映画)

ドリーム(2016年の映画)

『ドリーム』(原題:Hidden Figures)とは、2016年に公開されたアメリカ合衆国の伝記映画である。マーゴット・リー・シェッタリーのノンフィクション小説を原作とし、セオドア・メルフィが監督・脚本、タラジ・P・ヘンソンが主演を務めた。
ストーリーは、1961年のバージニア州を舞台に展開される。白人と有色人種の分離政策が続く時代、NASAのラングレー研究所で計算手として働いていた優秀な黒人女性のキャサリンは、有人宇宙飛行計画を進めるスペース・タスク・グループに配属される。人種差別や偏見が渦巻く過酷な環境の中、キャサリンは圧倒的な数学の才能を発揮して周囲の信頼を勝ち取っていく。また、管理職への昇進を望むドロシーや、エンジニアを目指して裁判に挑むメアリーら仲間たちと共に、宇宙開発の歴史を陰で支えながら、権利と尊厳を勝ち取っていく姿が描かれる。
公開後は批評家や観客から極めて高い評価を受け、第90回アカデミー賞の作品賞や脚色賞などにノミネートされたほか、全米映画俳優組合賞キャスト賞を受賞するなど数々の賞に輝いた。日本公開時の邦題をめぐる議論でも大きな注目を集め、のちに原題に沿った『ドリーム』へと変更された。

drivemycar228のレビュー・評価・感想

ドリーム(2016年の映画)
7

黒人女性が夢を叶えた実話

どんな理不尽な現実に直面しても仕事への誇りを持ち、乗り越えていった黒人女性の実話が映画化された「ドリーム」は、東西冷戦下のアメリカで、国の威信をかけて行われたプロジェクト「マーキュリー計画」を支えた、“名もなきヒロインたち”に光を当てたストーリーになっている。
人種差別が色濃い60年代は、優秀な頭脳を持っているにもかかわらず、彼女達のように、肌の色のせいで活躍できずにいる人は多かった。
1960年代初頭ヴァーニジア州。NASAラングレー研究所・宇宙特別研究本部で働くキャサリンも、白人男性だけの職場で酷い扱いを受けていた。
一分一秒を惜しんで仕事をしているキャサリンは、白人と同じトイレを使用できないため、書類を抱えながら黒人女性用のトイレへ走らされていた。
席を外していたことを叱責された彼女が、もどかしい思いを泣きながら叫んだことで、ようやく実力主義者の上司に「NASAでは小便の色は同じだ」と、白人と同じトイレを使用する許可を出させることができた。
黒人女性は夢を見られないと時には諦めそうになりながらも、仕事への情熱を武器に明らかに不条理な現実を変えていく。
彼女達には心からのエールと賛辞を送りたい。