女神の見えざる手 / Miss Sloane

女神の見えざる手 / Miss Sloane

『女神の見えざる手』(原題: Miss Sloane)とは、2016年に公開されたアメリカ合衆国の社会派サスペンス映画である。ジョン・マッデンが監督を務め、ジェシカ・チャステインが主演した。
物語は、ワシントンD.C.を舞台に、勝つためには手段を選ばない天才ロビイスト、エリザベス・スローンが、圧倒的な資金力を持つ銃ロビー団体を相手に、銃規制強化法案の可決を目指して命懸けの戦略を仕掛ける姿を描く。有能な部下との決別や、自身の私生活を犠牲にしながらも、数手先を読んだ冷徹な策を弄するスローンの生き様が、二転三転するストーリー展開と共に描写される。
製作にあたっては、主要撮影がカナダのトロントやワシントンD.C.で行われ、マックス・リヒターが音楽を担当した。本作は、ロビー活動という政治の舞台裏における知略戦をスリリングに描きつつ、アメリカの政治腐敗や権力構造への痛烈な批判を内包した作品として評価された。

katushi_nawataa3のレビュー・評価・感想

女神の見えざる手 / Miss Sloane
8

最後に相手を驚かす...

こちらは、映画館で公開されていたのかどうかも分からないほど、初めて聞いた名前の映画だったので全く期待をしていなかった。米国での、銃規制法案に関するロビー活動をめぐる、ロビイストとその周りの人間のドラマなのだけれど、どうやら、これには、まだまだ続編というか、スピンオフがありそうな感じを受けます。
全く派手なアクションもなければ、過剰なお色気シーンもない。笑いをとることもなければ、御涙頂戴のシーンも全くない。主人公は鉄仮面のような女性だが、実は、彼女の心の中にも深い深い傷があったのではないかと思わせる。少し嫌な言い方をしてしまえば、「作家だけが知っているアリバイやトリックが最後に出てくる推理小説」の如く、Miss Sloane だけが知っていたこと(つまり、観客も全く知らない内容)が沢山ある。少し間違えば、その「なんだ、こういうことをしていたのか」と白けてしまいそうなところが、白けさせず、「おお、こうきたか!」と思わせてくれるのは、脚本や監督の腕の見せ所なのかもしれない。
周りの俳優陣も、名前を知らなかったり見たことがなかったりした人たちが多い中、誰一人、こびるような演技をしたり、アメリカ映画でありがちな、わざとウィットに飛んだセリフを言うこともない。なかなか良い映画だった。