踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望

踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望

『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』とは、2012年9月7日に公開された映画作品。フジテレビ製作の連続テレビドラマ『踊る大捜査線』の劇場版第4作にして15年に渡るシリーズの最終作である。監督の本広克行をはじめとするおなじみのスタッフやキャストが再集結し、水野美紀演じる真下雪乃のシリーズ復帰や、当時SMAPの香取慎吾の出演なども話題となった。本作は同年5月に逝去した小林すすむの遺作でもあり、エンドロールにはメッセージが添えられた。音楽は菅野祐悟が担当し、過去シリーズの楽曲も多く使用されている。全国452スクリーンで公開され、興行収入は59.7億円を記録し、2012年の邦画興行収入ランキング第3位となった。
ストーリーは、国際環境エネルギーサミットの警備に揺れる湾岸署を舞台に展開される。管内で発生した誘拐事件が殺人事件へと発展し、使用された拳銃が警察の押収品であったことから、本庁の鳥飼管理官ら上層部による隠蔽工作や情報統制が行われる。その裏で、青島たちの部下の発注ミスによる大量の缶ビールの隠蔽工作というコミカルな騒動が並行しつつ、やがて6年前の誘拐殺人事件との関連が浮上する。鳥飼の策略により青島は冤罪を着せられて警察手帳を奪われ辞職勧告に追い込まれ、室井も責任を取る形での辞職が決まる。さらに真下の息子が誘拐される第三の事件が発生し、手帳を失った青島は室井の命令を受けて人質救出と犯人逮捕に向け奔走することとなる。

naokisaka9のレビュー・評価・感想

踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望
10

言わずと知れた名作

脱サラして刑事へという、異色の経歴を持つ主人公・青島が刑事として、周囲の人々と切磋琢磨しながら成長していく姿を描いた『踊る大捜査線』。そのラストである今作は、集大成と呼ぶに相応しい締めくくりだったと思う。
まず、オープニングが素晴らしい。ドラマのスタートから映画作品までの写真や映像を使ったオープニングは、この作品を初期から観ていた人ならぐっとくる演出であろう。故人であるいかりや長介さんの姿もちらっと写るところがまたいい。
本編では、青島と、青島の上司である室井の信頼関係がしっかり描かれていて、初期の頃の反発しあっていた姿を思い浮かべてぐっとくるファンも多かったのではないだろうか。青島と室井だけではなく、他の湾岸署の主要メンバーも、それぞれ成長を遂げたことが感じられる場面が多々あった。
また、今回の映画は、警察組織の在り方そのものへの問いかけという難しいテーマを中心に繰り広げられた誘拐事件だったが、犯人側の思う警察組織や正義の在り方と、青島や室井の描く警察組織の在り方、正義のあり方という対比が主軸だったため、正義とは何かを考えさせられる、深い映画だ。
刑事ドラマ好きな人にはぜひおすすめしたい、王道ドラマなので、ぜひ一度観てほしい。