「優しい王様を目指す」少年漫画の王道でありながら笑って泣ける名作
ガッシュたち魔物の子供たちが王様を目指す物語。王様になるにはライバルを倒さなければならない。魔物の子供たちには、術が書かれた本を読むことができ、術を唱えることができる選ばれし人間のパートナーがいて、文字通り二人三脚で戦っていく。道中、仲間に出会ったり、強敵が現れたりという展開は少年漫画の王道であるが、随所にギャグが散りばめられていたり、個性豊かなキャラクターたちが2次元の漫画の中から飛び出してきそうな躍動感もあったりしてとても読み応えのある漫画である。また、強敵との戦いで仲間を失ってしまう場面が何度かあるが、ただ敗れ去るのではなく、自分の希望をガッシュに託して犠牲になったシーンは涙なしには読めなかった。途中まで敵だと思っていたキャラクターが仲間になってより強大な敵に立ち向かったり、ひたすらガッシュの足を引っ張ってきて、ほとんど役に立たなかったキャラクターが覚醒したりするなど、どんでん返しもたくさんあってとても面白い。アニメ化もされたが、キャラクターソングができたりするなど、ギャグ要素はさらに面白くなり、ガッシュとブラゴなどの戦いのシーンはカラーで迫力が増したので、アニメ化されて良かった。漫画もアニメも両方楽しめる名作。