この作品を一言で言うなら、魔王側のRPG。
別世界に飛ばされてみたら、最強の分類に自分がなっていたという感じです。
その世界では、主人公が神のような存在になります。
なので、みなが主人公のことを恐れ慄いてしまいます。
魔王が突然、自分の前に現れたら、想像するだけで怖いですよね。
でも、主人公からしたら未知の世界にいるという怖さを、内に持っています。なので、内心ビクビク状態です。
このお話は良くある異世界転移ものです。違うのは圧倒的な強さを最初から持つ、異形の支配者ということ。
主人公の見た目が人間以外って中々ないんじゃないかなと思います。
異形の支配者ってまさにRPGのラスボスですよね。
そんな主人公だからこそ、優越感を一緒に味わえるのではないかと思います。
でも、中身が普通のサラリーマンなので、そういう見た目と中身のギャップも面白さの一つでもあります。
部下のアルベドやデミウルゴスは、モモンガよりも頭が良く、常に何を考えているかわからない部下です。
支配者である以上、部下よりも知的でなくてはならないと思うモモンガは、どう答えればいいのか、不安やあせりを常に持ちます。
頭をフルに使うことで導き出した答えを否定されるのではないかと、内心ドキドキが止まらない状態です。
これが事あるごとにおこります。この悩みを見ているが面白いのですが、実際自分が同じ状態だったらモモンガと同じ気持ちになると思います。
現実でこうはなりたくないです。 本自体は、382ページのお話からできています。
黒いカバーで少し分厚く感じますが、読んでいくうちに、あっと言う間に終わってしまうと思います。
それだけ、引きこまれる内容です。