BLACK LAGOON / ブラック・ラグーン

BLACK LAGOON / ブラック・ラグーン

『BLACK LAGOON』は、作者の広江礼威(ひろえ れい)が月刊サンデージェネックスで連載中のガンアクション漫画、およびそれらを原作とした小説・アニメ作品。裏社会の人間が闊歩する犯罪都市・ロアナプラに放り込まれた日本の商社マン・岡島緑郎ことロックは、運び屋の一員となり荒事を請け負うようになる。

1mkonagiko05のレビュー・評価・感想

BLACK LAGOON / ブラック・ラグーン
8

独特の言い回しとキャラの個性と生き方が複雑に交差する

この漫画はまったく違う人種・職業の人間がロアナプラという国を舞台に登場人物それぞれの生き方が随所でぶつかっていきます。殺傷シーンなどがありますが、登場する人物の独特な言い回しが読んでいて面白く、今後のストーリーに含みを持たせています。主人公の岡島緑朗は日本人の商社マンで大手企業旭重工の海外資材調達部に配属されており、会社が極秘に取引していた核開発のプロジェクトが納められたCDを海賊(ラグーン商会)に奪われたところから始まります。岡島は人質として捕らえられロックと呼ばれてラグーン商会についていくことになります。朝日重工がプロジェクトの露呈を恐れてCDごと岡島緑朗を処理しようと裏仕事を専門とする傭兵会社に依頼、重役は岡島を切り捨てます。ラグーン商会と戦闘になりますが岡島は社長のダッチ・情報収集担当のベニー、そして今作のヒロインであるラグーン商会所属のガンマン、レベッカ(通称レヴィ)と協力して傭兵部隊に勝つことができます。その後、会社の重役が何事もなかったかのように会社へ戻るように岡島へ伝えると、岡島は"俺はもう死んでいるんですよ、あんたがそういった。俺はロックだ"と拒否し、ラグーン商会の見習い水夫・ロックとして生きていくことを決意していきます。大手企業に勤め日本人として生きていくことをやめ、背徳の町ロアナプラでいろんな人物との出会いや衝突によって本来持っていた価値観に疑問を持ち、岡島緑朗がロックという人間に変わっていく様子やレヴィとの関係が非常に面白く楽しみになる作品です。