『僕には太陽の光が降り注いでる』
1952年に公開された、映画『雨に唄えば』。
あのメロディーを耳にしたことがある人は多いと思いますが、実際に映画を見たことがある方は少ないように感じます。
そもそも、70年も前の映画、私の祖父だってまだ10歳そこら。
きっと、実際に鑑賞した人も公開から随分経ってからではないでしょうか。(もしかしたら、ジーンケリーは亡くなってからだったかも)
では、なぜ今でも日本でミュージカルが上映されたり、映画ランキングの上位にはいつも名が上がるのでしょう。
私があの有名な曲を知ったのは、アメリカのティーン向けミュージカルドラマ『Glee』の挿入歌に使われていたからです。
ただ単にカバーではなく、リアーナの『アンブレラ』という曲とのマッシュアップ(2つの曲を1曲としてリミックスすること)として歌われました。
私は50年代の曲とリアーナの化学反応に魅了されたのです。
『雨に唄えば』ではサイレント映画からトーキー映画へと時代が移行していく様が描かれています。
逆境に立ち向かいながらも、雨に打たれながら幸せそうに歌うジーンケリーの歌声は、
70年経った今でも、雨が降ると路地裏で聞こえてきそうな気がします。
いつの時代も、変化は訪れるものですが、変わらずに愛され続けるものは必ずある、
私にそう教えてくれた映画です。