待ってるだけのお姫様にピリオドを
リトル・マーメイド以前のディズニー作品のお姫様は王子様をただ待つだけでした。
白雪姫、シンデレラ、眠れる森の美女etc...
「王子様がいつか現れる...」そんな待ってるだけのお姫様物語の概念を打ち破ってくれたのが主人公アリエル。
憧れを憧れだけで終わらせることなくリスクを取ってでも王子様に会いに行くアリエルの姿に、始めは反対していた友達も、そして最後には父親までも彼女を応援します。
上映当時は1989年という時代背景もあり親の意見を聞かない娘という印象もあったそうです。それも今となっては人が自立していく過程で親の言いなりにばかりならずに自分の人生を自分で切り開くその先駆けになったヒロインとも言えるでしょう。
またこの作品を語る上で欠かせないのが音楽です。
作曲アラン・メンケン、作詞ハワード・アッシュマンの黄金コンビによる荘厳な楽曲の数々。アメリカ経済が下火になりブロードウェイですらミュージカルが廃れていた時代に、彼らはアニメーションという形でミュージカルを甦らせることに成功しました。このコンビにより後に”美女と野獣””アラジン”という作品が誕生します。ただ残念なことにハワードは美女と野獣の制作途中に他界。黄金コンビ最期の作品としても一度は目で耳で味わって欲しい作品です。