楽しいショーに隠された暗い19世紀の時代背景
「ハイスクールミュージカル」や「天使にラブソングを」などのミュージカル映画が好きな人は絶対に好きな作品だと思います。
貧しかった主人公バーナムが良家のご令嬢と結婚し、ショービジネスの道に仲間とともに進んでいくストーリーです。
髭の生える女や小人症などいわゆる身体的ハンデを負う人が歌やダンスで観客を感動させる姿は心を打ちます。
特に冒頭のショーのシーンのはじまりは背筋がゾクっとしてこれから何が起こるんだろうとわくわくできます。
またキャスト陣の歌う楽曲はどれも素晴らしくおしゃれでカッコよく、その中でも髭女ことレティが歌う「THIS IS ME」は自分を奮い立たせてくれるのでぜひ聞いて見てほしい1曲です。
ストーリー自体はフリークショーやP.Tバーナムの人生ですが、私が特におすすめして見て欲しいのがバーナムのパートナー、フィリップ・カーライルと黒人の空中ブランコ芸人のアン・ウィーラーとの恋愛です。
バーナムは良家のご令嬢と結婚できましたがフィリップたちは上手く行きません。フィリップと一緒に観劇に行った時のフィリップの親から黒人ということで差別を受けてからのアンとフィリップの気持ちを思うと切なくなります。
その2人の切なさとお互いを恋しく思う気持ちを歌った「REWRITETHE STARS」は差別と恋しい気持ちのはざまで揺れるアンを演じるゼンデンヤの掠れた声が余計にこの2人の恋はこのまま終わりそうな雰囲気を醸し出します。
2人の恋の行方はぜひ映画をいていただきたいと思います。