カポーティ

misaki5701のレビュー・評価・感想

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カポーティ
7

友達だったのかどうか

作家のカポーティが小説にしようと、死刑囚に会い、彼と交流していく話です。カポーティは売れる小説を書きたいっていう野望があって、ペリーに嘘もついてたし、彼を救おうとか、裁判の公平さとかを考えていたわけではないけど、その一方で彼と自分の似た境遇に気が付いて、彼のことを好きになってはいたような気がしました。ペリーはひどい男だし、彼の話す犯行状況を聞いても、そこまで印象は変わらないというか、いや、悪い奴じゃんと思いました。それでも、彼の境遇はかわいそうなところがあるし、本人に聞いてもないとわからないところがあるなと強く感じました。これで、カポーティがペリーと大親友みたいになって、彼を救おうと奮起していたら、すごく嘘くさくなっていたと思います。彼が心のどっかで、ペリーはくそだなと思いつつ、君の友人だよとか言って彼からいろいろ聞きだそうとする姿はすごくリアルでした。そして、彼のことを本気で救おうと思っていなかったにもかかわらず、どこかで彼に自分を重ねていたのか、最終的にとてもショックを受けるところも、ザ・人間って感じです。犯罪小説とかよくありますが、製作はすごく大変だろうなと思います。私はカポーティのことをこの映画を見るまで、よく知りませんでしたが、ティファー二ーで朝食をって聞いたことがあるし、彼のライバルであるネルのアラバマ物語は読んだことあるので、すごく有名な人のことを扱ってるんだなと感じました。こんな有名な人もすごく悩んでてというのがわかると、人間て大変だわと重い気持ちになりました。