自分らしさを失わない。芯の強さが魅力!
ビヨンセやブリトニー・スピアーズなど、ビッグスターが並ぶ同世代のアーティストの中でも、我が道を行っている感があるクリスティーナ・アギレラ。HIP HOPのビートやEDMのダンスチューンなど、その時代の流行に合わせた音をしっかりと押さえながらも、世間に媚びすぎることのない、自分らしさを確立している芯の強さが魅力です。
アメリカ人にしては小柄な体型ながらも、歌声はパワフルで、聴き入らせる力を持っています。HIP HOPのビートを難なく乗りこなせるところは、ブリトニー・スピアーズとも通じるところがありますが、クリスティーナ・アギレラにはより一層、魂のこもったソウルを感じられるので、単なるポップスとして聴き流す以上に、心に響くものがあるのが特徴です。そしてそこにロックのエッセンスが加わり、パンチのある歌を聴かせてくれます。またジャズ調のバラードも歌いこなし、渋い哀愁を表現した歌は見事で、「この人は本当に何でも歌えるんだな」と感心させられました。
どんな曲でも「クリスティーナ・アギレラ」であり続け、自分を表現できるというのは、内面に確固たるものを持っている証拠でしょう。ジャンルの垣根を越えて活躍するアーティストというのは、大抵タフであり、どんな曲調も自分のものにできるだけのしっかりとしたアイデンティティが確立されているように思います。そういった芯の強さがクリスティーナ・アギレラにもあることは間違いありません。
ブレない、媚びない、クールな佇まいが格好良くもあり、それでいて熱いハートのある稀有なポップスター。クリスティーナ・アギレラの歌には、自分と向き合う勇気が込められているように思えます。