こんなに心がアツくなれる漫画はほかにない!!
2000年初期に週刊少年ジャンプで連載が始まったアメフト漫画。
この漫画の題材となってるアメリカンフットボールは、日本ではあまり馴染みがなく読者を惹きつける要素としては弱く感じるが、この漫画の最大の魅力はそこではない。
弱い奴らが強い奴らを戦略と根性、そして仲間と一丸となってぶっ倒していく。ひたすらに読者の心をアツくさせてくれる漫画なのだ。
相手に対して挑発・嘘など勝つためならなんでもありの弱小アメフト部、泥門デビルバッツ。その司令塔「蛭魔妖一(通称ヒル魔)」は主人公の小早川瀬那(通称セナ)に、光速のランニングバック「アイシールド21」を名乗らせ、個性派ぞろいの部員たちと弱小校といわれていながらも「クリスマスボウル」を本気で目指していく物語である。
試合中にヒル魔の挑発・嘘ハッタリで相手を翻弄していく場面が見せ場と言っていいほど毎試合ごとに違う戦術・新しい技を繰り出していく描写には毎回ワクワクさせられるが、一番の面白さはそこではない。
ラスベガスで2000kmもの距離をトラックを押しながら進んだり、石を蹴りながら走りきるといった「スポ根」の一面を兼ね備えているからである。
嘘を本当にするべく、デビルバッツのメンバーたちは本当にきつい練習をして成長していく。嘘が本当になればヒル魔の考える戦術の幅が広がり、個々の成長と相まって強豪校を次々とぶっ倒していく。 また、試合中に成長していくのもこの漫画の面白さのひとつ。負けても諦めることなく打開策を考え一つ一つの壁を越えていくところがまたアツい!!!
私は、スポーツ漫画を王道と能力系の二種類に分類しているが、アイシールド21は「限りなく能力系に近い王道」に位置付けたい。
なぜなら、「リアルっぽくないけど本当にありそう」が詰まっている漫画であるからだ。技名がド派手でインパクト満載だが、やっていることは案外できそう。いや、できる技もある。(実際やってみたこともある。)そこにもヒル魔のハッタリが生きているようだ…。
王道のスポ根漫画ではないが、読むたびに心がアツくなる。自分を鼓舞したい、心オドル何かが欲しい…。そんな人にぜひ読んでほしい。