9
ダークなロマンを感じる作品
窪塚洋介さん主演のこの映画、とても楽しく拝見しました。
佐藤浩市さんが柳生十兵衛を演じていて、とてもしっくりきていました。
天草四郎より柳生十兵衛の方を主軸として話が進んでいたので途中でどちらが主人公か分からなくなりましたが、天草四郎の背景を元に作られたのであれば、もっと魔界人として妖力を発揮しても良いのでは?と思いました。
日本史では江戸幕府が天下統一を目指していた頃、キリスト教禁止と重い重税の為に天草四郎らが島原の乱を起こしました。
この天草四郎の背景にはキリスタン達に象徴として祭り上げられ、反乱の首謀者として徳川に首を切られてしまう。
神童とされてしまった為になんとも悲しい末路を送ったようです。
そういった歴史上の由縁を元にとても面白い映画だと思います。
柳生十兵衛対宮本武蔵や、家康など想像でも見てみたい対決がワクワクしました。
結果としては柳生十兵衛が徳川の守護として天草を破るのですが、島原の乱では女も子供も無残にも虐殺されてしまったので、まるきり徳川幕府が良い政治をしていたかとも言い切れなかったと思います。
まぁ、徳川の時代がなければ今の世も無いんですけどね。
魔界というオカルトチックな映画ではありますが、非常にダークな意味でのロマンがあります。
面白かったです。