SFアクション映画感想
2019年に公開されたSF映画「ターミネーター」シリーズ第6作目で、ターミネーター生誕35周年を記念して、シリーズの生みの親であるジェームズ・キャメロン氏が制作に復帰し、本作を「ターミネーター2」の正式な続編と位置づけ、リンダ・ハミルトン氏が28年ぶりにサラ・コナー役で復帰したのも話題を呼びました。
新型ターミネーター・Rev9に執拗に狙われる主人公ダニーを守るため未来から送り込まれた強化人間グレースとサラ達の攻防を描く流れで、ターミネーターとは異なる強化人間という新要素も盛り込んだり、また続編という事もあり「2」のオマージュ的な要素も多数見受けられます。
制作面においてはかなり力を入れたのが判る本作ですが、個人的にはやはり「2の正式な続編」と銘打ったために「ならこれまでの3や4、ジェネシスはなんだったの!?」という疑問が生じてしまい、タイムパラドクスを扱う本シリーズとしては別の時間軸とも考えれば妥当ではあるのですが、成功という結果ではなかったとはいえ、これまでの3作が公式で失敗扱いされている印象になり、少しモヤモヤが感じられました。
自在に分離合体を繰り返す本作の敵役Rev-9の恐ろしさも印象に残り、見所は多いのですが、ターミネーターに関しては「2」がある意味ハードルを上げすぎてしまったかもと感じてしまいました。