「爆奏」という言葉が似あうロックバンド
9mm Parabellum Bulletは、私自身含め、主に20~30代の多くのバンドマンの人生を狂わせたバンドの1つといっても過言ではありません。
日本人が大好きな昭和歌謡曲を思い起こさせるフレーズ、メタルやハードコアに近しいサウンド、手数の多いギターやドラムに、影響を受けたバンドマンは非常に多いでしょう。
実際、曲を聴いただけで「9mmが好きなんだな」というバンドもyoutube上でちらほら確認できます。
9mmの楽曲の多くはリスナーが「これこれ!」と求めている曲ばかりであることが特徴ともいえます。
特にギター担当であり大半の作曲を担っている「滝善光」の存在は大きく、ステージ上の暴れっぷり、時にはギターを弾かずにパフォーマンスに注力してしまう姿は、多くのロックキッズに衝撃と興奮を与えました。
そんな滝氏は、初武道館ライブにて手をつるという事件が起こりました。その後、定期的にライブで手や足がつる症状が現れ、ジストニアと診断されてしまいました。
しばらくはサポートギタリストを入れてのライブ活動になり、バンド自体の演奏もどこか寂しい光景になってしまいました。
しかし、休養中の滝氏が作成したアルバム「BABEL」はテクニックを詰め込み、病気とは思えないレベルの楽曲たちを生み出しました。そのアルバムのツアーでは最終的に数曲ですが滝氏が復帰し、感動的なステージを生み出しました。
ライブDVDにはその時の映像がありますが、滝氏の復帰にメンバー全員が歓喜していることが伝わる感動的なシーンでした。
以後は急な発症を予測してサポートメンバーを入れながらライブ活動をしており、前ほど無茶なパフォーマンスは無くなりましたが、サポートギタリストを増やしたことで新たなアレンジを追加しており、動きによるパフォーマンス以外でもたくさん魅せてくれるようになりました。