人間と妖の物語
妖(あやかし)と人間との優しい物語。主人公、夏目 貴志(なつめ たかし)が妖のニャンコ先生に出会う事によって成長していくお話です。
貴志は亡くなった祖母のレイコと瓜二つのせいで、よく妖に襲われていた。
若い頃レイコは妖に勝負を持ち掛けて、勝てば名前を奪って友達契約をしていた。
その契約書のことを友人帳と言う。名前を取られた妖たちは、友人帳の持ち主に呼ばれれば従ってしまう。その為多くの妖たちが友人帳を手に入れようと、貴志を襲う。
ニャンコ先生との出会いも怖い妖に襲われて逃げ回っていた時に、偶然封印を解いてしまった事が始まり。
斑(まだら)の封印を解いてしまい、怖い妖から助けてもらった。斑は友人帳を他の妖たちに渡したくないので、用心棒を引き受ける。
斑は普段、招き猫の置物を依代にしている。ニャンコ先生とは貴志がつけた斑の呼び名で、別名も沢山ある。
ニャンコ先生と友人帳のおかげで、妖たちと仲良くなっていく。
同じように妖が見える者たちや妖に関係するお仕事をする者たちに出会っていく。
妖たちの思い。その妖たちが見える者の思い。妖を嫌う者の思い。それぞれの思いが丁寧に描かれていて、疲れた心癒やしてくれる、そんな物語です。