祈りの幕が下りる時

2skwt-1991のレビュー・評価・感想

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祈りの幕が下りる時
8

切なすぎる話。

加賀恭一郎さんが好きなので楽しく見させていただきました。
加賀さんがお母さんを探しているのはなんとなくわかっていました。
しかし、ああこういう経緯で日本橋に来たんだなとわかっておもしろかったです。
そして、そこから広がる事件の切ないこと。とても悲しい気持ちになりました。
金がないのは悲しいことです。
あんな幼い子が、お金のために男のもとに行かなきゃいけなかったのも、
そのため事件に巻き込まれたのもすごく悲しい話です。
娘を守るため、父がとった行動が合っていたことなのかはわかりません。
ほんとはもっと前になんとかしなきゃいけない問題だったのかなと思います。
それでも、あのときとりうる最善の策があれしかなかったのでしょう。
あの親子が歩んできた生活を思うと悲しすぎです。
会いたいのに会えない、会ったとしても公には会えないし、こそこそしか会えないなんてつらいよなと思いました。
お父さん役は小日向さんがしており、すごくよかったです。あの味は彼にしか出せないと思いました。
あの普通さが余計に切なさを醸し出しています。
娘役は松嶋菜々子さんで、やはりあのきれいさ、すっとした感じが素敵でした。
きれいだけど、ちょっと不幸そうな顔もしているので、役にあっていたと思いました。