「BUMP OF CHICKEN」という音楽。
私がBUMP OF CHICKENの音楽に初めて触れたのは、「ロストマン」という楽曲だった。
朝の情報番組で珍しくTV出演した彼らが目に留まり視聴していると、この楽曲のエピソードを披露してくれた。
「作詞に9ヶ月もかかった」というセリフに私は度肝を抜かれ、早速その年リリースされたベストアルバムを購入し、「ロストマン」を聴いた。
大切な何かを失った男が、自問自答しながら旅立つ姿を描いた「ロストマン」は、その曲が持つ不思議な力で、私の目の前に勇気を持って歩み出していく男の背中を見せてくれた。
彼らが生み出す楽曲達は、絶対的な何かを持っていると私は感じる。
一つ一つの楽曲が持つストーリーを、聴く人たちのそれぞれの形で体験させてくれる力だ。
ありきたりな日常を特別なものに変えてくれる力。
特にBUMP OF CHICKENは他のミュージシャンの中でも群を抜いて、その力が強いと私は感じる。
もう1つ、彼らの魅力といえばアルバムごとに進化していく音楽性だ。
当たり前のことかもしれないが、音楽は日々進化していくものである。
それは、流行や新しいものを生み出していく進化と、自分の中で新しいことに目覚めていく進化の2つがあると私は考える。
BUMP OF CHICKENは後者の面において、著しく進化している。
初期のバンドサウンドへのこだわりから、現在ではEDMの音楽性も取り入れている。
初音ミクとコラボレーションした「ray」は記憶に新しい。
様々な形の音楽で、私たちに素敵なストーリーを与えてくれるBUMP OF CHICKEN。
最後に1つだけ、私が言いたいのは、もし彼らの作る楽曲に興味があるのなら、サブスクリプションで楽しむのではなく、CDで楽しむ事をオススメする。
謎の空白の後、真のBUMP OF CHICKENがそこには居る。