無から生まれる少年
人類が突然石化し世界が崩壊して石器時代と化した未来の地球。
この物語は石化から解き放たれた少年達が、様々な困難を乗り越えて成長し、イチから文明を造りあげていく発明冒険活劇ファンタジーです。
主人公の科学オタクの千空、親友で肉体派の大樹、大樹が思いをよせるユズリハ、武闘派でエリート思考の獅子王達を中心に冒険は進んでいきます。
この物語の核となるテーマは
①少年達の生き残りアドベンチャー
②千空の科学王国と獅子王のエリートグループとの対決ドラマ
③千空によるビックリ発明記
なのですが、今回は個人的に一番面白いと思った③の項目にスポットをあててみたいと思います。
発明記といっても、特筆すべきは無から有を生み出すプロセスと、取り出されたモノの意外性に尽きます。舞台は何もない石器時代です。そこから千空は核となる素材(石などの鉱物・液体など)を見つけ出し科学(法則)と自然(木や草の紐・人力)の道具をプラスして予想もしない現代のモノを造り出してしいく。それはあたかも超能力者が何もない区間から物質を取り出すのによく似た感覚です。
石器時代にもしもお菓子が食べられたら!ラーメンに舌鼓をうちコーラで喉を潤す事ができたら!眼鏡をつくって視力をなおし薬で体を癒すことができたら!電気の光で地上明るくすることができたら!なんて考えていくことが出来たらもう胸のワクワクが止まりません。この漫画はそんな無から胸のワクワクを生み出してくれるとても素晴らしい作品だと思います。